*【説明文】文型中心 英文の解き方 1965初版 中野三郎。日栄社から出ていた文型中心 英文の解き方 1965初版です。見開きB5(片面B6)サイズの200ページ程度のハードカバー。特長は抜粋すると：

• ’私は毎年10,000人に近い受験生に接し、喜びも悲しみもともに味わっています。名も力もありませんが、受験生の教育に意義を見いだし、生き甲斐を感じている一人です。代々木ゼミナールの講師は私の本職であり，片手間仕事ではありません。精魂を打ち込んでいる仕事です。私は私なりに喜びを感じているのです。人生には橋もなく，渡し舟もない激流があります。渡りそこねて途中から引き返してみると，岸辺には後から押し寄せた，こわさを知らない若人が立ち並んでいる。どうして渡ろうかと腕をこまねいて考えこんでいるのが諸君の姿だろうと考えます。渡るのは諸君自身です。しかも裸の諸君自身です。泳ぎぬいて彼岸に達する以外に道はありません。その泳ぎ方を私なりに工夫して書いてみたのがこの本です。‘
• ’「単語は知っているが，文が書けない、訳せない」というのは毎年耳にすることばです。単語を知ることは学習の第一段階です。とても大切なことです。しかしいくら単語を知っていても，単語がどういう法則によって一定の順序に並べられると文になるかを知らないかぎり，文を書くことはおろか、訳すこともできません。単語→文型で満点がとれなければ、論理を推し進めて行く，感情の波を洞察して行く，展開する情景を追って行く力、つまり常識が欠けているのです。これは英語力以前の一般教養の問題ですから、そのほうに手をうたねばなりません。この単語一文型一常識のうち、文型の知識の欠如が受験生の最大の泣き所だろうと思います。それは長い年月にわたって，教壇からみた私の経験の教えるところです。この観点にたって文型中心にこの本を編みました。続出する類書の中で私の小著が少しでも受験生の皆さんに役立てば望外の幸せだと思います。‘
• ’この本は文型中心に編まれている。文型は皆さんのweakpointだといったが、これは皆さんが必ずしも悪いのではない。日本の英語教育の音点ではないかと思う。品詞のことは誰でもかなりよく知っている。発音もまあまあほどほどにできる。ところが文章の組み立てということになると怪しい人が多くなる。なぜだろうか。英文法の本をまず見てごらんなさい。古いのは語を取り扱う品詞のことだけに終始している。少し新しいのは発音のことにふれている。いちばん新しいのでも，文のことになると少しふれているにすぎない。音声論(Phonology)，品詞(Accidence),文京論(Syntax)と3部があってはじめて完全な文法書ができ上がるのである。それなのに文章論を組織的に教わらないのだから，外国人である皆さんに英文の型が見分けにくいのは無理のない話だ。そこでこの文章にメスをいれて文型中心の本を書いたわけである。‘
• ’PART　ONEは文とは何か，その機成要素は何か，文の種類はなど、の概念を与えている。‘
• ’PART　TWOは動詞を申心とする文型を取り扱っている。これは文を解く上で最も重要なものであるから，それぞれのPatternに与えられている文例を全部暗記するようにすすめる。五文型のひとつずつを暗記するだけでは実戦にそれほど役にたたない。‘
• ’PART　THREEでは、名詞・形容詞の働きと型，及び運結詞の知識を与えている。これも知っていると知っていないでは大きな相違を生ずる。文が複雑になると，これらの知識が非常な力を発揮する。‘
• ’PART　FOURは最近の入試問題から代表的なものを選び，出題の動向を察知し，長文処理の手がかりを与え，答案作成への道程を示した‘
• ’中野三郎(なかの・さぶろう)先生は，長い間多くの学生とともに歩んでこられた英語教育界の権威である。昭和6年に東京外国語大学英文科を卒業されたのち，日本大学講師，雑誌「英学生」主筆を経て陸軍主席通訳官としてフィリピン・ジャワに渡られ、帰還後成城学園に移って，旧制高校・大学の教授として教鞭をとられるとともに，理事として学校経営に尽力され、成城学園中学校長・同高校男子部長・同大学図書館長を歴任された。現在は，代々木ゼミナールで受験生の指導にあたっておられるが，豊かな学識とあたたかいお人柄からあふれ出る明快でユーモラスな講義は学生の間に絶対の信頼と人気を得ており、特に「中野基礎英語教室」は，同校の看板講座となっている。また，大同工業大学や東京農業大学の教壇にも立っておられる。’
  
  

  *【状態】裁断はしておりません。巻末に印が1個。他は大きな汚れや書き込み等はないと思いますが若干の見落としはご容赦ください。中古品であることをご理解ください。状態に過剰に神経質な方はご遠慮ください。(末尾の写真は上から順番に天、底、小口、背)。